【これだいぶ過酷なんだけど?】ハローキティ アイランドアドベンチャー デラックスエディション

近所の電化製品店で見かけて、思わず手にとってしまった「ハローキティ アイランドアドベンチャー デラックスエディション」なるSwitchのゲームソフト。

名前の通りキティちゃん……というよりはサンリオの人気キャラクタが多数出演するようで、パッケージの説明を見るになんかたぶん、どこかのリゾート島でサンリオのキャラクタたちと楽しく冒険しつつ、島暮らしを楽しもう!というようなゲームらしい。

ああ、サンリオキャラ版の「どうぶつの森」みたいなやつだな、と思わったわけですよ、パッケージ見た時は。

ミニゲームが付属しているようで、多少のアクション要素はあるのかもしれないが、自分のアバターを着せ替えたり家具を作って配置したり……とできるようですし。
かわいいサンリオキャラと優雅なスローライフ。
実に素晴らしい。
箱庭ゲー大好き(わりとすぐ飽きるが)な私としては、これはやってみるしかない!
別に、購入してすぐにダイヤが組めず遠ざかったA列車に再挑戦してもう一度心が折れかけているから逃げているわけじゃありません。そうじゃない。
言い訳しつつも衝動的にレジに向かい、お会計。

で、家に戻って早速起動してみたんですけどね。

ゲームが始まると、まず自分のアバター作り。
犬とか猫とかの動物っぽいフォルムのキャラから複数のパーツを選択して、好みのアバターを作ります。後で作り直し可能とのことなので、ここではザックリと制作。ハチワレの茶ネコにしました。

アバターができるといよいよゲームが始まり、飛行機の中っぽい場所でキティちゃんに話しかけられます。
ああ、キティちゃんは可愛いなあ、と思いながらほっこりと画面を眺めていたら、キティちゃんがケーキをごちそうしてくれるとのこと。

なにしろ飛行機の中ですからね。
すでに出来上がっているケーキがあるんだろうと思っていたんですが、そこは流石のキティちゃん。
我らが永遠のアイドル、サンリオの看板キャラたるもの、そんな手抜きはしません。
なんと飛行機内にオーブンがあり、焼き立てのケーキを振る舞ってくるようなのですが……

なんかね。

オーブンが壊れた!

みたいなキティちゃんの台詞が飛び出してきて、更には次々と飛び出して機内に発射されていくケーキたち。

 

機内に発射されるケーキ。

 

いやお前なにを言っているんだって話ですけど、本当です。ケーキが凄い勢いで飛んでくる。

待って。

いやこれ何が起きているの? という困惑の思いで画面を眺めていると、ケーキがブチ当たってブチ切れたばつ丸を筆頭に、もうこの機は捨てて飛び降りるしかねえ! という方向に話が急展開。

待って。

え、嘘でしょ?
これほのぼの島暮らしゲーだよね?
いきなり飛び降りるの? 飛行機から? ハリウッド映画も真っ青なホットスタートだけど?

しかも飛び降りる際に利用するのはパラシュートではなく、風船。
風船と勇気だけを友達に、飛行機からダイブします。

最初はレビューを書くつもりは全くなかったので、画像とか全く撮っていなかったんですけどね。
これ実際に見て欲しい。凄い展開ですよ。

この時点で、ちょっとこう、不安は感じていました。
あれ、これもしかして、狂っている方のサンリオなのか? と。

かわいいキャラ、過酷な冒険、狂った展開

 

いきなり「サンリオキャラでなければ死んでいる」という状況からスタートしましたが、風船着陸は見事成功。
サンリオのキャラたちも私のアバターたるモブネコも、無事に島に到着。

そして島の広場(?)らしきところで互いの無事を確認して話し合いが始まるのですが、この場にいるのは飛行機に乗っていた客の半分ぐらいで、残りの仲間(サンリオキャラ)たちは島の他の場所に飛ばされてしまい、行方がわからないとのこと。

大惨事じゃないですか。

それでまずは仲間を探そう! というクエストらしきものがはじまり、プレイヤーは島のあちらこちらを走り回って冒険が始まる……のですが。

これね。

たぶん、プレイヤーは、或いはプレイヤー「だけ」は、元からのキティたちの知り合いではなく、見知らぬ誰かなの。
なのにね。
プレイヤーが必死になって行方不明の仲間を探し回る中、他のサンリオキャラたちは何をしているかというと、

島の中に自分の居場所を確保して、お店を開店。

いやなんでだよ。
お前らも探せよ友達を。
それともあれか? 実は仲いいわけじゃないのか?
サンリオ総選挙とやらのライバルを、ここで一人でも減らしておこうという腹か?
そういやお前ら、グラブルとコラボした時も秒で馴染んでいたなあの世界に。
しかもウェールズにサンリオランドを開業してなにげに領土まで手にしていたな。
おかげでウェールズがヤバいってところでストイベが終わったのに、騎空士のみなさまは「サンリオランドは無事か!?」とそちらの心配で頭がいっぱいだった気もするわ。

なんとなく納得いかない気持ちになりつつも、行方のわからない連中の捜索を開始。
島に落ちているものを拾ったり、それを材料にしてアイテムが作れたりと、こういうところはやはり「どうぶつの森」っぽさもある。

捜索を続けていると「閉じたゲートを開くための道具が必要」みたいな話になり、私が知らなかった黒いネコ(チョコキャットというらしい。かわいい)と協力して、あれこれ必要なものを集めていきます。このネコだけだな、ちゃんと協力してくれているの……

ちょっと」パズルゲームのような要素も交えつつ、謎の島の謎のゲート開通。
この時点で優雅なリゾートライフがインディー・ジョーンズに成り果てている気もしますが、まあいい。

そして今度は壊れた橋を修復しなくちゃということに。
この手のゲームの定番として、「ああ、橋を直すのに必要な材料を集めてこいってことね」と思っていたんですが、いやそれもそうなんですけど。

「マイメロディちゃんは器用だからなんとかしてくれるかも。呼んできて」

とか言うわけよ、このクロネコちゃんが。
子供の頃からサンリオキャラの文具なんかにはお世話になっていましたけど、アニメとかは見たことないし、詳しい設定も知らない私としては、「え? マイメロディってそういうキャラなの? 橋とか直しちゃうの? この島でも(行方不明の仲間を探すことなく)ギフトショップ開店しているけど、別にギフトショップの店員は橋は直さないよね?」と不思議に思っていたんですが。

言われた通り、壊れた橋の前にマイメロディを連れてくる。
「直してみるね!」と頼もしいお言葉。
そして、一瞬で直る橋。

え、凄くない?

何者なのこのウサギ?
自衛隊か? 自衛隊の橋とか道路とか作る部隊の出身か? 施設科? なんかそういうやつ?

もうおかしい。何がおかしいとかじゃなく、 なにもかもおかしい。
見た目は可愛いんだけど、全てがおかしい。

その後も仲間さがしは続き、島のあちらこちらを探し回るのだが、サンリオキャラの要求は「ぐでたまの写真を撮ってこい」とか「カフェのテーブルを飾るパラソルを取ってきて」とか、大半は仲間と関係ないことばかり。

突然のトラブルで飛行機から脱出。
着陸した見知らぬ島。
行方の知れない仲間たち。

お前ら、他にやることあるんじゃないのか。

それでも進行するゲーム

プレイヤーの疑問をよそに、しかし容赦なくゲームは進行。

仲間を探し歩く最中、うっかり変なプレートを踏んでしまったために、何の説明もなくミニゲームのようなものが始まったり、謎の仕掛けに挑んだり。
この島はいったい何なの……?

移動方法は「どうぶつの森」に似ているといえば似ているけれど、ジャンプやよじ登りを駆使して岩などを登る要素もあり。どうやらスタミナが設定されているようで、高い崖などを登ろうとするとスタミナ不足でずり落ちたりもします。モンハンか?

そしてようやく探し当てた仲間は、

適当な空き店舗を見つけて、アイスクリームショップ(?)を開業中。
現地に適応しすぎである。

上の画像のように、店もキャラもかわいい。
かわいいんだけど、その可愛さにたどり着くまでがだいぶ過酷で、まずマップが広い。
適当に移動していると自分の居場所を見失う。島の中のどこを歩いているかわからない。そして自分がどこを歩けるのか、まずそれを見極める必要がある。

この崖は登れるか?
まずあの足場にジャンプして、そこからこの岩を登り、途中はあそこで休んで……

こういう具合に試行錯誤しながら見知らぬ島を探索。
海は泳いでわたり、岩を登り、ときに飛び降り、溶岩らしきものを避け……

冒険が過酷すぎるんだけど?

これ本当にサンリオ?

かわいいサンリオキャラとワクワク楽しい島くらし!

みたいな甘い考えで挑んではならない。

サンリオキャラは基本、我が道を行き過ぎていて一緒に冒険してくれるわけじゃないし、大して協力もしてくれない。
お花をつんだり果物を集めてティーパーティ!みたいなノリでもない。
というか、お花も果物も拾えるが、それらはサンリオキャラへの貢物として確保すべき産物であり、手に入れるのは命がけである。
島のキレイな景色を楽しみながらお散歩なんて言っている場合でもない。
キレイな風景はあるが、ネコ一匹、大海原をわたっている最中であったり、崖から滑り落ちながら目にした光景であり、楽しんでいる余裕はない。

方向音痴なのでマップを見ていても現在地を見失い、アクションが苦手なので登れる岩かどうかの判別もつかずに幾度もずり落ち、ボロボロになりながらの探索行。
「まあ、サンリオってことは子供でも遊べるゲームだろうし、アクション苦手でも大丈夫だろう」
そう思っていたのだが、アクションがどうこう以前に展開が過酷すぎる。
ついでにいえば、「スーパーマリオブラザーズの最初のクリボーを踏みそこねて死ぬ」レベルのアクション音痴にはわりと辛い。

それでもどうにか操作にも慣れてきて、ようやく仲間を全て見つけ……

……あれ?

ハンギョドンいないな?
あれ?

なんかアイコンはここに出ているのに、見当たらないが?
もしかしてこれ、水中……?

ゲームはちゃんと面白い

こんな具合で、超展開に振り回され、「これ狂った方のサンリオだったわ……」と慄いてはいますが、ゲームとしてはちゃんと楽しめています。
まだ序盤を触った程度ですが、やっぱりサンリオのキャラたちは可愛いし、お店とか家具も可愛い。

仲間を探すのに苦労しすぎてまだ他の要素をあまり楽しめていませんが、こういうゲームに定番のクラフト機能もあり。家具や洋服を集めるのも楽しそうです。

岩をよじ登ったりジャンプ決めたり、海を泳いだりと、想像していたより行動範囲が広いのですが、今のところ「どこかにハマって身動きできなくなった」というようなバグもなし。ハマりこんだりマグマの上などに落ちると、手前からやり直しになるタイプです。サンリオのゲームでマグマの上に落ちるっていうのも凄いな。

難点を上げると、カメラワークが操作できないようで、岩の影などに入ってしまうと時キャラが見えなくなることでしょうか。
一応はうっすら影が見えるんだけど、地形がわからないので「なぜ動けなくなっているか」などがわからない、向こう側がどうなっているのかも見えないなど、視点にはかなり不満があります。

これが岩の裏側に行ってしまった状態。
この辺の操作性はけっこうストレスに感じるところ。

ミニゲームっぽい要素も、特に説明もなくいきなり始まるので、何をすればいいのかわかりにくい部分もあるかなと思います。
今のところ、それほど複雑な操作は要求されていないので、いきなり始まってもとりあえずやってみて勘で動かしてみる、で大して困っていませんが。

後はSwitch本体の時間を操作してしまうとゲームに支障が出るかも、とのこと。
このあたり、本体時間を操作する必要があるゲームを同時進行している人は、購入前に気をつけたいポイントかもしれません。

展開が狂っ……いや、なかなか斬新な上、次々とクエストが発生するのでまだ序盤でウロウロしている状態ですが、今のところは凄く楽しんでいます。
早く仲間を全て探し、落ち着いて家具の制作やガーデニングを楽しみたいものだ……

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