今年に入ってから、Amazonで購入したペンケース。
6本用でわりとゴツい形なので持ち歩きには向かないものの、内部が一本ずつ完全に仕切られていてペン同士が重なりにくく、出し入れする時もゴムバンドがペンの表面を擦ったりしないので蒔絵の万年筆を入れておくのに良さそうだなと思って購入しました。
雑な性格ですし、「ペンなんか使っている間に傷はつくものだろう」と思っているので、普段はそこまで几帳面にペンの保護は考えていないんですが。
コバブンこと文具館コバヤシさんで、長期在庫放出セールされていたコレを買ってしまったんですね。
金魚! 金魚かわいい!
蒔絵の万年筆とか私が持つには品が良すぎて……なんて言って今まであまり興味もなかったくせに、ヒャッハー!とばかりにカートに入れて購入ボタンをポン。相変わらず、金がたまらない人の見本みたいな人間です。コバブンさんはたまにこうした長期在庫品のセールをやるので、Xの投稿などをチェックしているとお買い得品に巡り会えるかも。
いかに雑な性格の私といえど、この金魚は守りたい。
なので仕切りがあってペン同士が触れることなく収納できるペンケースを購入したわけですが、
購入してすぐ傷が目立つように。
革製品なので表面に傷がついたり年月で色が変わったりするのはわかっていたことではありますが、え、早くない?
特に乱暴に扱ったわけでもなく、一週間ぐらいでコレは早くないかキミ。
蓋がマグネット式でパカッと簡単に開いて取り出しやすいし、中の仕切り部分を引き抜いてペントレーのように使えるのも便利なので、買って後悔しているというわけではないんだけど。
自宅で使うし多少の傷なら気にしないけど、これは流石にちょっと見栄えが悪すぎる。
「どうせすぐ似たような状態になるだろうしな」と思ってしばらく放置していましたが、キーボード新調に合わせてデスク周辺を整理したことだし、コイツもお手入れすることにしました。
使った道具はブラシとクリームと布
いつもなら「よし、やるぞ」と決めてからネットでお手入れ方法を検索し、それから必要な道具をAmazonで購入、ついでにうっかり買う気がなかったものまで買ってしまって財布にダメージ、となるのがお決まりのパターンなのですが、幸いにも今回は手入れのやり方はわかっていますし、道具も既に揃っています。
そう、我々にはアレで培ってきた経験がある。
みんな大好き、トラベラーズノート。
革の無骨なカバーをゴムでバシッと止めた、このいかにも風来坊という見た目のコイツ。
特に変わったアレンジを加えることもなく、文具系ブログの方々がやっているような凝ったデコもためになる豆知識もなく、そのまんまの写真を載せてしまいましたが、そう、コイツ。
中身には「色々なタイプの手帳やパーツを入れて自分だけの手帳が作れる」のが売りでありながら、私にとってはほとんど「カクリエのカバー」と化しつつあるトラベラーズノート。
このためにあるのか?というぐらいカクリエがピッタリサイズなので、公式のリフィル以外で中にいれるメモ帳を探している方にはオススメです。万年筆を使うつもりなら、「カクリエ プレミアムクロス」がインクが滲みにくく、裏抜けもしにくい。
このトラベラーズノートのカバー、というかカバーという名の本体は革なので、長く快適に使うには手入れが必要になります。特に手を入れずにそのまま雑に使っていても、傷が目立つようになるぐらいであまり深刻な事態にはなっていなかったりもしますが、やはり手入れをした方が見栄えはよくなりますし、ひび割れなんかもおこしにくい。
「カッコいいけど使いやすいわけではないんだよな……」と思いながらも、そのカッコよさが大事なので長い付き合いになっている手帳なので、コレを手入れする道具なら既に揃っているしやり方も分かっている!
というわけで、まず用意したのは革製品の手入れ用ブラシ。
これで表面をサッとなでてやるだけでも、傷が目立ちにくくなることはあるのですが……
今回はダメ。
あまりに変化がなかったので、写真も撮りませんでした。
なので、革用クリームも投入してキチンと手入れをします。
私が使っているクリームはコレ。
Amazonでのご購入はこちら。
この「トラベラーズノートを手入れする時に使うクリームは何か」という件に関しては、トラベラーズノート公式でもオススメの商品が紹介されていますし、ザッと検索すればそれぞれのこだわりに満ちた記事が出てくるのでそちらを参照しつつ自分で気に入ったものを選んでいただくとして。
幾つか試した後、私がこのクリームを使い続けているのは、「使用する革の色に影響しにくい」「伸びが良くて使いやすい」「匂いが気にならない」から。
クリームを塗り込んだ後にも元の革の色を変えにくい、クリームと言いつつぷるっとしたジェルのような質感で、布に少量とってスーッと伸びて行き渡りやすく使いやすい。やることが大雑把でせっかちなので、じっくりと手入れを……という作業は向かない私にピッタリです。
匂いは無臭ではないものの、そこまでキツくもない。個人的には嫌な匂いでもない。この手の手入れ用クリームはけっこう匂いが強いものもあるので、そのへんも考慮しつつ好みで決めたらいいと思います。使い方から使用感まで詳しく説明してくれている記事は沢山あるので、勢いで始める前にまず調べておきましょう。便利な時代になったものだ……。
革によってはこのクリームが合わないということもあるかもしれないので、まず目立ちにくい、蓋に隠れる部分にそっと塗り込み、乾くのを待つ。
こちらが乾燥後。
なかなか良さそうです。
傷を完全に修復してくれるわけではないので、深めについてしまった傷まではなくなりませんが、目立ちにくくはしてくれる。革製品を使う時は、多少の傷は(場合によっては多少ではない傷も)「これも味」「使って育った」ぐらいのつもりでいるほうが気楽だと思います。
けっこうゴツめのペンケースなので持ち歩きにはあまり向きませんが、大きめサイズのペンも入るのは利点。
上の写真のように小さめのガラスペン(14センチぐらいのもの)がペン先保護用キャップを付けたまま入りますし、
ペン立てで明らかに他の万年筆より存在感を主張しているプラチナ万年筆のキュリダスも
入る。
ご覧のようにキュリダスでギリギリなので、これより大きなペンを入れるつもりなら他のペンケースを探した方が良いかと。
そしてお手入れ終了
目立たない部分に塗ってみて問題なさそうだったので、表面にもブラシをかけ、クリームを塗って乾燥。
購入してからこれが初めての手入れ、かつ傷があったこともあり、蓋の部分は「クリーム→乾燥」を二度繰り返して……
終了。
手入れ前にくらべるとだいぶ綺麗になりました。
よく見るとまだ傷もあるのですが……
まあこれぐらいは許容範囲。「男らしい面構えになりやがった」とでも思っておけばいいことです。
クリームが乾くのを待つ時間は必要ですが、作業自体は「ブラシをかける→柔らかい布にクリームをとる→塗る→乾かす」だけで、大して手間もかかりませんし、難しくもありません。お手持ちの革製小物の傷が気になる……という方は試してみては。
私のような粗忽者のために念の為に注意しておくと、一気に済ませようと思って「全部の面に一度にクリームを塗り込む」ことはしないように。当たり前のことですが、乾かす時に接地面が必要なわけで、そこは最後に、他部分が乾いてからやることになります。言われなくてもわかるわとお思いでしょうが、その当たり前のことをやらかすヤツがいるわけですココに。いや、今回はやってませんよ。トラベラーズノートで経験済みなので。愚者はせめて経験から学びたい。
他に似た(もっとお高い?)商品があるようですし、大ぶりで持ち歩きには向かないこと、革の質はあまりよくないのではと思うこと(トラベラーズノートや他の革製ペンケースはここまで早期に傷が目立つようにはなっていない)もあってぜひともオススメとは言いにくいですが、大型のペンが入りセパレート式のペンケースを探しているなら、候補に入れても良いペンケースかと思います。サイズは3本用、6本用、12用あり。色は黒、青、茶(私が買ったこれ)、グリーン、赤、ベーシュの六色展開のようです。
楽天だと6本用が売り切れのお店が多いようなので、Amazonのリンクを貼っておきます。
Amazonでのご購入はこちら。
リンク先は6本用なので、3本や12本用をお求めなら関連リンクを辿るか「メーカー+ペンケース+3本」などで検索すると出てくるかと。
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