THE TAROT OF DURER(デューラーのタロット)

 

ルネサンス期のドイツの画家にして版画家、数学者であるアルブレヒト・デューラーの画風を模して制作されたタロット。同じアート系のタロットであっても、有名なダリのタロットとは違って当人が描いた絵ではありません。

イラストが好みでかなり前に購入したタロットですが、記事に書こうと思って改めて検索してみて「あれ?」と首をかしげることに。Amazonでデューラーのタロットを検索すると、私が持っているカラーのやつではなく絵柄も違う木版画風のモノが出てくる。購入履歴からも商品ページに飛べず。
グーグル先生にお伺いを立ててみて気付いたんですが、これ、もしかして絶版している……?
何度かお世話になった「カードの履歴」さんで確認したところ、やはり絶版。ペンタクルさんだと商品ページはあるものの、カートに入れることはできないようで。

あれ……?

凄く好きなタロットなのでちょっとショックです。配列はマルセイユ風ではあるものの、小アルカナは数字カードもイラスト付き。意外とライダー版を意識した構図も多くて、この手のデッキとしては使いやすい方だと思うのですが。

うーん。
基本的には今も手に入るものを紹介したいのですが、仕方ない。そのうち復刻されるかもしれないし、まだどこかのお店に残っているかもしれないし。

とりあえず、ざっくりと写真を載せたいと思います。

デューラーのタロットの特徴

というわけで、まず大アルカナから。

愚者のズボンが脱げておしりが出ているところや、魔術師が魔法使いというより奇術師っぽいところ(実演販売の人のようでもある)にマルセイユ版の雰囲気が見えますね。

配列も上で述べたように8が「正義」、11が「力」。

しかし小アルカナは数札もシンボルではなくイラスト付き。

いま気づきましたが、ワンドだけ数札とコートカードを逆に並べて写してしまった……。

独自の構図になっている絵も多いですが、ライダー版の数札の構図を踏まえているものもあります。なので、芸術家の作品や独自テーマのデッキの中では使いやすい方かと。
色彩も綺麗で、見ていて楽しいカードです。ナンバーやカードのタイトルが左サイドに小さく書かれているので、パッと見て何のカードかわかりにくいことがあり、やや慣れを必要とするデッキでもありますが。

描かれている人物がやや癖アリなのもこのデッキの特徴。全体的に神秘的というより、俗っぽいというか、生活の一場面を切り抜いた感じがあります。

コートカードも四種類ですが、「PAGE」ではなく「KNAVE」になっています。

カードの裏は正逆を区別するタイプ。

サイズはスタンダードなタロットのサイズ。Lo Scarabeo社のいつものアレです。
箱はキャラメルボックスタイプ。

小アルカナはスートごとにテーマとなる動物が登場

マルセイユ版だと小アルカナの数札はシンボルですが、こちらは数札もイラストがついて表現されています。
なのでライダー版の絵柄を踏襲した構図も多くなっていますが、

各スートを象徴していると思われる動物が登場。
ワンドはライオン、カップは鳩。ペンタクルは……これなんだろう。鷹? 鷲? 腕に止まらせている鷹匠っぽい風貌の人がいたので、鷹かもしれません。

狐はソードの担当になってしまったため、ひどい目に合わされている絵柄が多くて可哀想。

グロテスク、というほど生々しい絵でもないですが、動物がひどい目にあっている絵は駄目、という人はお気をつけて。

 

わりと扱いやすい、絵や色彩が綺麗、見ていて面白い。ライダー版と見比べても楽しいデッキで、私は凄く気に入っているんですが、それだけに絶版になってしまったのが残念。

 

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